NHK会長 不適切な調達手続きで陳謝 再発防止策の検討急ぐ考え

NHKが、現在認められていない衛星放送番組の同時配信に向けた設備を調達する手続きを進めていたことについて、NHKの稲葉会長は、衆議院総務委員会で「ガバナンス上あってはならないことだ」と陳謝したうえで、再発防止策の検討を急ぐ考えを示しました。

NHKは、インターネット活用業務に関連して、現在認められていない衛星放送番組の同時配信に向けた設備を調達する手続きを進めていたことが明らかになったとして、関連する業務を停止するとともに、設備整備の内容を規定に沿ったものに是正する措置をとりました。

これについてNHKの稲葉会長は、8日の衆議院総務委員会で、「公共放送のガバナンス上あってはならないことで、大変深刻に受けとめている。おわびを申し上げるとともに、再発防止に全力で取り組んでいきたい」と陳謝しました。

そのうえで「今回の事態を踏まえ、意思決定の在り方、組織風土の在り方、ガバナンスに問題がなかったか検証し、二度とこういった事態を起こさないよう全力で取り組んでいきたい。弁護士などからなる検討会を設置し、7月末には一定の方向性をまとめてもらいたい」と述べ、再発防止策の検討を急ぐ考えを示しました。

また松本総務大臣は「設備調達に関する内部手続きが適切でなかったものの、違法性が疑われる支出は認められず、問題の所在にNHKみずからが気付き、是正を行ったと承知している。放送法に基づいて、引き続き、業務予算を執行してほしい」と述べました。