北朝鮮“ミサイル発射などは正当”IMOに公式文書反映を要求

北朝鮮の海事当局は、船舶の安全などを取り扱う国連の専門機関、IMO=国際海事機関に対して、ミサイルの発射や、軍事偵察衛星の打ち上げの試みが正当なものだとする北朝鮮の主張を公式文書に反映するよう要求しました。

船舶の安全などを取り扱う国連の専門機関、IMO=国際海事機関では日本やアメリカ、韓国など13か国が、北朝鮮による相次ぐミサイルの発射や、軍事偵察衛星の打ち上げの試みを非難する決議案を共同で提出し、先月31日に採択されました。

これについて、北朝鮮の国家海事監督局は8日、国営の朝鮮中央通信を通じて報道官の談話を発表し「不公正かつ不法な決議を排撃し、絶対に認めない」と反発しました。

その上で、ミサイルの発射や偵察衛星の打ち上げについて「アメリカなどの軍事的脅威に対応するための正当防衛権の行使だ」と従来の主張を繰り返した上で「われわれの正当な立場をIMOの公式文書に反映するよう、要求する」としてIMO側に回答を求めました。

北朝鮮は、軍事偵察衛星の2回目の打ち上げをめぐり、IMOに対して事前に通告しない可能性も示唆したばかりで、国際社会に対して北朝鮮の行動の正当性をアピールする思惑もあるとみられます。