米長官 サウジアラビア皇太子と会談 中東安定に向け協力を確認

アメリカのブリンケン国務長官は、訪問先のサウジアラビアでムハンマド皇太子と会談し、中東地域の安定に向けて協力して取り組むことを確認しました。中東では、サウジアラビアとイランの外交関係の正常化を仲介した中国の存在感が高まるなか、アメリカとしては、みずからの影響力を維持するねらいがあると見られます。

アメリカのブリンケン国務長官は6日、訪問先のサウジアラビア西部のジッダで、ムハンマド皇太子と会談しました。

アメリカ国務省によりますと、双方は、サウジアラビアとイランによる事実上の代理戦争となってきたイエメンの内戦などについて意見を交わし、中東地域の安定に向けて協力して取り組むことを確認したとしています。

また、ブリンケン長官は7日、首都リヤドに移動し、ファイサル外相と会談したほか、ペルシャ湾岸の6か国が加盟するGCC=湾岸協力会議の外相会合に出席しました。

中東では、ことしに入り、中国が仲介して、サウジアラビアとイランが外交関係を7年ぶりに正常化させるなど、中国の存在感が高まっています。

こうした中、アメリカのバイデン政権は、先月にも安全保障政策を担当するサリバン大統領補佐官がサウジアラビアを訪問し、ムハンマド皇太子などと会談しており、高官レベルの会談を重ねることで、中東での影響力を維持するねらいがあると見られます。