中国 ロシアの爆撃機が共同飛行 防衛省「日本への示威行動だ」

中国軍とロシア軍の爆撃機が6日、日本海から東シナ海の上空を共同で飛行したことが確認されました。防衛省は日本に対する示威行動を明確に意図したものだとして、警戒と監視を続けています。

防衛省によりますと、6日午前から午後にかけて中国軍の爆撃機2機が、東シナ海から日本海の上空に入ったあと、ロシア軍の爆撃機2機と合流したのが確認されました。

その後、4機は対馬海峡の上空を通過して東シナ海に進出し、中国大陸の方向に飛行していったということです。

また、4機が東シナ海に進出した際は、中国軍の戦闘機とみられる2機が合流したということです。

一連の飛行に対し、航空自衛隊の戦闘機がスクランブル=緊急発進して警戒監視にあたり、領空侵犯はありませんでした。

中国国防省は6日、中国軍とロシア軍が日本海と東シナ海の空域で6度目となる合同パトロールを行ったと発表しています。

防衛省は「日本に対する示威行動を明確に意図したものだ」として、両国に対して外交ルートを通じて重大な懸念を伝えるとともに、警戒と監視を続けています。

松野官房長官 “示威行動を明確に意図 重大な懸念”

松野官房長官は、午後の記者会見で「たび重なる共同飛行は、わが国周辺における活動の拡大・活発化を意味し、示威行動を明確に意図したもので、安全保障上、重大な懸念だ。中ロ両国に対しては、外交ルートを通じ重大な懸念を伝達した」と述べました。
その上で「近年、今回確認された爆撃機の共同飛行のほか、艦艇の共同航行や各種訓練を実施するなど、軍事面での連携を強化している。こうした動向も踏まえ、わが国の領土・領海・領空を断固として守るため、対応に万全を期していく」と述べました。