大リーグ 千賀と菊池が初の投げ合い いずれも勝ち負けつかず

大リーグ、メッツの千賀滉大投手とブルージェイズの菊池雄星投手が4日、同じ試合でともに先発登板しましたがいずれも勝ち負けはつきませんでした。

千賀投手と菊池投手が投げ合うのはプロ野球時代の2018年以来、大リーグでは初めてで、試合はメッツの本拠地ニューヨークで行われました。

メッツの千賀投手は大リーグ移籍後、初めての中4日での登板で立ち上がりからコントロールに苦しみ2回、フォアボールとヒットでランナーをためたあとタイムリーツーベースを打たれて2点を先制されました。

続く3回には強打者、ゲレーロJr.選手にホームランを打たれるなどしてさらに2点を失い、大リーグ移籍後、最短となる3回途中4失点で交代しました。

球数は68球、打たれたヒットが4本、フォアボールは5つとコントロールに苦しみました。

ブルージェイズの菊池投手も中4日で登板し、1回は、スライダーで2つの三振を奪う万全の立ち上がりでした。

2回1アウトから右中間に運ばれて、打ったバッターが三塁まで進みましたが、打球がフェンスとグラウンドの隙間に挟まったため、バッターは二塁に戻されツーベースとなり、後続を抑えて失点を免れました。

菊池投手は8つの三振を奪う力投で2本のホームランによる2失点に抑え、4対2とリードした5回でマウンドを降りましたが、その後、チームが追いつかれたため勝ち負けはつきませんでした。

球数は89球、打たれたヒットは4本、フォアボールは1つでした。

試合はブルージェイズが7回に2点を勝ち越して6対4で競り勝ちました。

大リーグで初の2人の投げ合いはどちらも勝ち負けつかず、今シーズンの成績は千賀投手が5勝3敗、菊池投手が6勝2敗のままです。

菊池「楽しかった お互い高め合っていければ」

大リーグで日本の投手が先発で投げ合ったのは、2019年8月に当時ヤンキースの田中将大投手と当時マリナーズの菊池投手が投げ合って以来、およそ4年ぶりでした。

今回は千賀投手と投げ合った菊池投手は「やっぱり楽しみにしていたし、一緒にメジャーを目指して頑張ろうって話をしていたのでそれが実現してすごく楽しかった。30球団で150人しかいない先発投手の中で僕らが回っているので、当たり前のことじゃないと思うし、ありがたいなと思いながら投げた。またこういう機会があると思ってお互いに高め合っていければ」と感慨深く振り返りました。

4年ぶりに日本の投手と投げ合ったことについては「プレッシャーよりは少し楽しめる余裕というか、そういった準備のしかたができたと思う。5年間やってきてゆとりが出たところもあるかもしれない」と話していました。

5回2失点と試合を作ったピッチングについては「スライダーも良かったし、カーブもきのう、おとといのブルペンの練習から少し握りを深くして、それが効果的だった。やっぱり緩急をつけるとバッターを差し込めるなというのは改めて感じた」と改善に手応えを感じている様子でした。

千賀「対策されている印象があった」

千賀投手は今シーズン、ここまで本拠地での登板で3勝1敗、防御率1.20と好成績を残していたことが考慮され、大リーグで初めて中4日で登板しましたが、3回途中でマウンドを降りました。

試合後、地元ニューヨークのメディアからは登板間の休みを短くしたことの影響に質問が集中し、千賀投手は「体の状態は別に悪くなかった。このリーグは中4日が普通で、そこで投げるために来たのでそんなに難しい決断ではなかった。きょうは変化球を見送られる場面がすごく多かったので、対策をされている印象はあったが、そこで自分のやるべきことをうまく表現できなかった」と説明していました。