北朝鮮 キム・ヨジョン氏 “軍事衛星”2回目打ち上げ姿勢強調

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記の妹、キム・ヨジョン(金与正)氏は、国連の安全保障理事会で、軍事偵察衛星の打ち上げを試みたことを受けて緊急会合が開かれたことについて非難する談話を発表しました。談話では「偵察衛星を含めた積極的な措置を持続的に講じていく」として、2回目の打ち上げを行う姿勢を改めて強調しました。

北朝鮮が5月31日に軍事偵察衛星の打ち上げを試みたことを受けて、国連の安全保障理事会では6月2日、緊急会合が開かれ、日本やアメリカなどから、安保理決議の重大な違反だと非難する意見が相次ぎました。

これについて北朝鮮のキム・ジョンウン総書記の妹、キム・ヨジョン氏は4日、国営の朝鮮中央通信を通じて談話を発表し、「安保理が、アメリカの言うとおりに、わが国の主権的権利の行使を問題視するのは、この上なく不快であり、強力に排撃する」と非難しました。

そのうえで、「われわれは、安保理の反応に関係なく、軍事偵察衛星の打ち上げを含めた、合法的な権利を行使するため、積極的な措置を持続的に講じていく」として、2回目の打ち上げを行う姿勢を改めて強調しました。

安保理では、北朝鮮をめぐり日本や欧米各国と北朝鮮の後ろ盾である、中国、ロシアとの対立が深まっていて、一致した対応をとることが難しい状況が続いています。