ウクライナ国防相 シンガポールで講演 ロシアへの制裁強化訴え

ウクライナのレズニコフ国防相はシンガポールで開かれている「アジア安全保障会議」で講演し、軍事侵攻を続けるロシアにアジア各国と結束して対抗する考えを強調しました。

そのうえで「戦争を終わらせるためには、より包括的な支援が必要だ」と述べ、追加の支援や制裁の強化を訴えました。

シンガポールで3日に講演したウクライナのレズニコフ国防相は、ロシアによる軍事侵攻について「われわれはこれまでにロシアが占領した地域の半分を解放した。これはウクライナの友人たちのこの上ない支援のおかげだ」と述べ、日本を含めたアジア各国からの支援に感謝の意を示しました。

その上で「ロシアによる侵攻がうまく行けば、力による支配にとりつかれている国を勢いづかせることになる。アジア太平洋を含む世界各地で今起きている紛争はさらに激しさを増すだろう」と述べ、欧米だけでなく、アジア各国とも結束してロシアに対抗していく考えを強調しました。

そして「国際社会によるロシアへの制裁には抜け穴がある。それゆえ、ロシアは人々を殺し続けている。戦争を終わらせるためには、武器や人道支援、政治的な行動などのより包括的な支援が必要だ」と述べ、アジアを中心とした各国に対し追加の支援や制裁の強化を訴えました。