天皇皇后両陛下 きょう午後 全国植樹祭の式典に出席

天皇皇后両陛下は岩手県を訪れ、即位後初めて東日本大震災の被災地を訪ねられました。

4日は陸前高田市で行われる全国植樹祭の式典に出席されます。

両陛下は3日、岩手県に到着し、陸前高田市の「高田松原津波復興祈念公園」で供花台に白い花束を手向け、海に向かって深く一礼されました。

また、津波に耐えて唯一残った「奇跡の一本松」をご覧になりました。

説明をした陸前高田市長によりますと、天皇陛下は、幹の部分を見ながら「波は高いところまできたのですね」などと述べられ、皇后さまは「どうしてこの一本松が残ったのでしょうね」と話されたということです。

続いて、両陛下は「東日本大震災津波伝承館」を訪れ、津波の歴史の展示などを見たあと、地震や津波で被災し、いまは伝承館の解説員を務める人首ますよさん(58)ら3人と懇談されました。

人首さんは、皇后さまから「震災でご苦労されて大変でしたね」などとことばをかけられ、「12年間の心の葛藤を受け止めてもらって、優しく包まれた」と感想を述べていたということです。

両陛下が東日本大震災で大きな被害を受けた被災地を直接訪問されるのは即位後初めてで、4日は、午前中、大船渡市で、震災後も仮設商店街で営業してきた店舗が入る商業施設を視察し、午後から陸前高田市で行われる全国植樹祭の式典に出席されることになっています。