【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(4日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる4日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ゼレンスキー大統領「再びロシアはテロ国家だと証明」

ウクライナ空軍は4日、未明の時間帯にロシア軍が巡航ミサイル6発とイラン製の無人機5機で攻撃を仕掛け、このうちミサイル4発と無人機3機を迎撃したと発表しました。

こうした中、東部の都市ドニプロ近郊では3日、ロシア軍によるミサイル攻撃があり、ウクライナ内務省によりますと、破壊された住宅のがれきの下から2歳の女の子が亡くなっているのが見つかったほか、子ども5人を含む22人がけがをしたということです。

ウクライナのゼレンスキー大統領は3日夜、SNSに「再びロシアはテロ国家であることを証明した」と投稿し、ロシアを強く非難しました。

ゼレンスキー大統領 反転攻勢「何か月も待つわけにいかない」

一方、ロシアでは、ウクライナとの国境近くで燃料施設などに対して無人機による攻撃が相次いでいるとみられ、ウクライナ軍が反転攻勢に向けてロシア側の後方支援の拠点などをたたく「形成作戦」と呼ばれる準備段階の作戦を進めているという見方も出ています。

ゼレンスキー大統領は、3日に公開されたアメリカの有力紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」のインタビューで、反転攻勢について、欧米からの兵器のさらなる供与を期待しつつも、「何か月も待っているわけにはいかない」と述べていて、今後のウクライナ軍の動向が焦点となっています。

ウクライナ国防相 シンガポールで講演 ロシアへの制裁強化訴え

シンガポールで3日講演したウクライナのレズニコフ国防相は、ロシアによる軍事侵攻について「われわれはこれまでにロシアが占領した地域の半分を解放した。これはウクライナの友人たちのこの上ない支援のおかげだ」と述べ、日本を含めたアジア各国からの支援に感謝の意を示しました。

そのうえで「ロシアによる侵攻がうまく行けば、力による支配にとりつかれている国を勢いづかせることになる。アジア太平洋を含む世界各地で今、起きている紛争はさらに激しさを増すだろう」と述べ、欧米だけでなく、アジア各国とも結束してロシアに対抗していく考えを強調しました。

そして「国際社会によるロシアへの制裁には抜け穴がある。それゆえ、ロシアは人々を殺し続けている。戦争を終わらせるためには、武器や人道支援、政治的な行動などのより包括的な支援が必要だ」と述べ、アジアを中心とした各国に対し追加の支援や制裁の強化を訴えました。

英国防省 “バフムトへの部隊配備 ロシア軍全体の作戦に影響か”

イギリス国防省は、ロシア軍が自国の国境地域とウクライナの占領地域のどちらの防衛を強化するかジレンマに直面していると指摘していて、3日に発表した分析では東部の激戦地バフムトで撤退を表明した民間軍事会社ワグネルに代わりロシア軍が正規部隊をバフムトの前線に配備せざるを得ず、軍全体の作戦に影響が出る可能性があるとしています。

ロシアの燃料施設などに無人機攻撃相次ぐ ウクライナ軍の作戦か

ロシアではウクライナとの国境にも近い各地の燃料施設などに対し無人機による攻撃が相次いでいるとみられ、ウクライナ軍が大規模な反転攻勢に向けて、ロシア側の後方支援の拠点などを攻撃する「形成作戦」と呼ばれる準備段階の作戦を進めているという見方もでています。

ロシア西部の州で攻撃続く これまでに7人死亡

ウクライナと国境を接するロシア西部のベルゴロド州では今月1日以降、砲撃などの攻撃が続き、地元の州知事は3日、新たに2人が犠牲となり、これまでに7人が死亡したなどとSNSで発表しました。

プーチン政権に反対するロシア人などの義勇兵を名乗る2つの組織が関与を表明していますが、ウクライナ政府は直接の関与を否定しています。