エレベーターに挟まれ高校生死亡した事故17年 安全考える集会

東京 港区のマンションで高校生がエレベーターに挟まれて死亡した事故から17年となる3日、高校生の母親に加え、航空機や自動車の事故の遺族も参加して、安全の大切さを考える集会が開かれました。

2006年6月、東京 港区のマンションでエレベーターの扉が開いたまま突然上昇し、高校2年生だった市川大輔さんが体を挟まれて死亡しました。

事故から17年となる3日に開かれた集会には、区民らおよそ150人が参加し、母親の正子さんが「安全に終わりはない。自分や家族の命を守るために私たちは何をすべきか、一緒に考えたい」とあいさつしました。

今回は、航空機や自動車の事故で家族を失った遺族たちも参加し、それぞれが積み重ねてきた取り組みや安全への願いを伝えました。
このうち、1985年の日航ジャンボ機墜落事故で9歳の次男を亡くした美谷島邦子さんは、被害者や遺族を孤立させない支援を国に要望したり、事故の機体の一部を展示する施設の設立を働きかけたりした経験を伝えた上で、「安全は守るものではなく築き上げるもの、自分たちで作っていくものだ」と訴えていました。

正子さんは「事故の違いはあっても遺族たちは同様に安全を願っている。防げた事故、助けられた命、その教訓をきちんと生かし、二度と起きないよう安全を意識してほしい」と話していました。