天皇皇后両陛下 岩手訪問「奇跡の一本松」など視察

天皇皇后両陛下は、全国植樹祭に出席するため、岩手県を訪れ、東日本大震災で大きな被害を受けた陸前高田市で、震災の津波に耐えた「奇跡の一本松」などを視察されました。

両陛下は、3日午前11時ごろ、特別機で岩手県の花巻空港に到着し、空港で出迎えた人たちに手を振って笑顔で応えられました。

午後4時前、陸前高田市の「高田松原津波復興祈念公園」に到着し、海の方に向かって進み、台の上にそろって白い花束を手向け、深く一礼されました。

また、両陛下は、およそ7万本あったと言われる松原の中で、津波に耐えて唯一残った「奇跡の一本松」を視察されました。

説明をした陸前高田市長によりますと、両陛下は「大きいですね」と松を見上げられたということです。

天皇陛下は「高田松原はどのくらいの広さでしたか」と質問をされ、皇后さまは「どうしてこの一本松が残ったのでしょうね」と述べられたということです。

このあと、両陛下は「東日本大震災津波伝承館」で、被災した消防車や津波の歴史の展示などを見て、語り部として活動する女性らと懇談されました。

両陛下が、東日本大震災で大きな被害を受けた被災地を直接訪問されるのは即位後、初めてで、4日は、午前中、大船渡市で、震災後も仮設商店街で営業してきた店舗が入る商業施設を視察し、午後から陸前高田市で行われる全国植樹祭の式典に出席されることになっています。