出入国管理法など改正案めぐり 与野党の対決色強まる

外国人の収容のあり方を見直す出入国管理法などの改正案の審議をめぐって、立憲民主党は、参議院法務委員長の解任決議案を提出しました。与党側は2日中に決議案を否決したうえで来週、改正案を成立させる方針で、終盤国会は与野党の対決色が強まっています。

政府が重要法案の1つと位置づける出入国管理法などの改正案は、参議院法務委員会で審議されていて、1日に公明党の杉委員長は、与党側の提案も踏まえ採決を行うことを職権で決めました。

これに対し、立憲民主党は、難民認定の審査のあり方など審議すべき論点が残されているにもかかわらず、採決を強行するのは認められないとして、杉委員長の解任決議案を提出しました。

与党側は、国会の会期末が今月21日にせまる中で、法務委員会では、今の「強制性交罪」を「不同意性交罪」に変更する刑法の改正案の審議も急ぎたい考えです。

このため、2日の本会議で解任決議案を否決したうえで、来週、出入国管理法などの改正案を可決・成立させる方針です。

一方、防衛費増額に向けた財源を確保するための法案をめぐっては、与党側が、着実に審議を進め、速やかに成立を図りたい考えなのに対し、野党側は、増税を前提にした法案を認めるわけにはいかないとして、一致して反対するなど、終盤国会は与野党の対決色が強まっています。