スーダン軍 停戦協議の一時停止を発表 戦闘さらに激化の懸念

アフリカのスーダンでは軍と準軍事組織との間で武力衝突が続いていますが、スーダン軍が準軍事組織との停戦協議を一時停止することを決めたと発表しました。これによって戦闘がさらに激化することが懸念されています。

スーダンではことし4月から軍と準軍事組織RSF=即応支援部隊との間で武力衝突が続いています。

両者はサウジアラビアとアメリカの仲介で停戦協議を続けており、5月29日に5日間停戦期間を延長することで合意していました。

こうしたなか31日、スーダン軍は協議への参加を一時的に停止することを決めたと発表しました。その理由についてRSF側が停戦合意に違反したためだとしています。

一方、RSFは協議を続ける意向を示しています。

両者は各地で武力による衝突を繰り返しながらも形の上では停戦協議を続けてきました。スーダン軍が停戦の交渉から一時的にも撤退すれば戦闘がさらに激化することが懸念されています。

これまでにスーダン国内では少なくとも730人が死亡し、およそ140万人が国内外での避難生活を余儀なくされているほか、国内では食料品などの略奪も起きていて、人道状況は悪化しています。