マイナンバー法など改正案 参院特別委で可決 6月2日に成立へ

マイナンバーカードと健康保険証の一体化や、マイナンバーの利用範囲を拡大するための改正案は、参議院の特別委員会で採決が行われ、賛成多数で可決されました。
6月2日に開かれる参議院本会議で可決・成立する見通しです。

政府が提出したマイナンバー法などの改正案は、
▽健康保険証を廃止してマイナンバーカードと一体化したり、
▽社会保障と税、災害対策の3分野に限定されていたマイナンバーの利用範囲を拡大したりすることなどが盛り込まれています。

委員会では5月31日、改正案の採決が行われ、賛成多数で可決されました。

改正案は、6月2日に開かれる参議院本会議で可決・成立する見通しです。

マイナンバーカードをめぐっては、一体化した健康保険証に他人の情報が登録されたケースが7300件余り確認されたほか、国の給付金などを受け取ることができる公金受取口座が別の人のマイナンバーに登録されるミスが起きるなど、トラブルが相次いでいます。

これについて、採決に先立って行われた連合審査会で、加藤厚生労働大臣は「システム全体の信頼を毀損することにつながり、国民に大変心配をおかけしていることは申し訳なく思っている。これまでのデータの点検などを通じて、システムに対する信頼を勝ち取れるよう努力していきたい」と述べました。

また、河野デジタル大臣は、「人間が介在すれば、間違いが起こることが大前提だ。定期的に問題が起きていないかきちんとデータを確認し、ミスを繰り返さないようデジタル庁の体制をしっかり確立していきたい」と述べました。