「戦況の主導権は一層 ロシアからウクライナに」英国防省

ウクライナでの戦況についてウクライナ軍は本格的な反転攻勢に乗り出す構えも示していて、イギリス国防省は戦況の主導権が一層ロシアからウクライナに移っていると指摘しています。

ロシアの首都モスクワや近郊では30日、複数の無人機が飛来し、国防省は8機が攻撃を仕掛けてきたと発表しました。

プーチン大統領はウクライナによる攻撃だと主張したうえで、「鏡のような行動をとるようわれわれを挑発しているようだ。どう対処するかはこれからだ」と述べました。

一方で今回の攻撃は、数日前にロシア軍がウクライナ軍情報本部を攻撃したことに対して行われたものだったとも主張しています。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は30日、ロシア軍にはさらに報復するうえでの余力がないという見方も示しています。

ウクライナのゼレンスキー大統領は領土奪還に向けた反転攻勢を近く開始する考えを示しています。

イギリス国防省は31日「5月以降、戦況の主導権が一層ロシアからウクライナに移っている」と指摘しました。

そのうえで「ロシアは今月だけで20日間も無人機やミサイル攻撃を行い、ウクライナの防空網を無力化し、反転攻勢の部隊を破壊しようとしたが、ほとんど成功していない」と分析しています。