米中国防相会談を拒否 「責任はアメリカ側」と主張 中国国防省

アメリカ国防総省が、シンガポールで開かれる国際会議にあわせて打診していた米中両国の国防相による会談を中国側が拒否したことについて、中国国防省は「両軍の交流が困難に直面している責任はアメリカ側にある」と主張し、国防分野での両国の隔たりが埋まらない状況が続いています。

アメリカ国防総省のライダー報道官は、2日からシンガポールで開かれる「アジア安全保障会議」にあわせて、オースティン国防長官と中国の李尚福国防相の会談を中国側に打診したものの、拒否されたと明らかにしました。

これについて、中国国防省の譚克非報道官は31日、談話を発表し「現在、両軍の交流が困難に直面している責任は完全にアメリカ側にある」として会談を拒否したことを認めました。

そのうえで「アメリカは口では意思疎通を強化したいと言いながら、一方で、人為的に障害をつくって両軍の相互信頼を著しく損なわせている。双方の意思疎通と交流に必要な条件と雰囲気を作り出すべきだ」と主張しました。

アメリカメディアは、李国防相がロシアからの兵器の調達に関わったとして、アメリカ政府から制裁を科されていることに中国側が反発していると報じていて、国防分野での両国の隔たりが埋まらない状況が続いています。