霧馬山 大関昇進で会見【詳しく】新しこ名「霧島」への思いは

大相撲で大関への昇進が決まった霧馬山と師匠の陸奥親方が31日、記者会見しました。会見では、しこ名を師匠の陸奥親方と同じ「霧島」に改名することが明らかになりました。

主な一問一答です。

【霧馬山】「今までで初めての緊張」

Q.伝達式を終えて、どんな気持ちですか?

A.うれしいです。

Q.伝達式は緊張しましたか?

A.そうですね。結構、緊張しました。今までで初めての緊張かなと思います。

Q.無事終わりましたか?

A.今でも緊張しています。

Q.平成27年の夏に日本に来て8年、大関になってどんな気持ちですか?

A.8年というのは、けがとかいろいろあってですね、きょう初めてよかったと思います。

Q.よかったという気持ちが強いですか?

A.そうですね、8年でも何回も辞めて帰りたいっていう気持ちはたくさんあって、それを乗り越えてよかったと思います。

【霧馬山】口上への思い「稽古していくしかない」

Q.口上には、どのような気持ちを込めましたか?

A.やっぱり稽古のおかげでここまで来たので、ここからもうちょっと上に上がるのだったら、これよりも稽古していくしかないと思っています。

Q.(口上を)どんなふうに考えましたか?

A.親方に考えてもらいました。

Q.しっかり言えましたか。

A.自分でもちょっと緊張しすぎて1つ忘れたかなと思います。朝までちゃんと練習をしてきたのですけど、みなさんの前でものすごく緊張して。

Q.ずいぶん練習したのですか。

A.そうですね。千秋楽が終わってからずっと2日間、3日間、練習したんですけど、その時は普通に出来たのですけど、さっきは緊張して。

【霧馬山】両親へ「ありがたいしかない」

Q.お父さんとお母さんの前でかっこいい姿をみせられたのではないですか?

A.そうですね。やっぱり辞めて帰りたいという気持ちの時にお母さんに電話して、それで頑張れって声を聞いて。やっぱり自分も辞めて帰るのが恥ずかしくて、ここまできたんだからやるしかないと思って。お母さん、お父さんから頑張れって声を頂いて。

Q.ご両親に対してどんな気持ちですか。

A.ありがたいしかないと思います。

Q.とてもいい親孝行になったのではないですか。

A.はい。ありがとうございます。

【霧馬山】「自分の相撲を取れるようになってきた」

Q.夏場所は大関昇進がかかった最初のチャンスでした。最初のチャンスをものにできたのはどういったところがよかったのですか?

A.始まる前に緊張もあって、場所が始まる前から早く始まって早く終わりたいっていう気持ちが本当にすごくて。そのために稽古しかなかったので、稽古を休まずに1日1日と思って。

Q.稽古の成果が出た?

A.やっぱり稽古のおかげだと思います。

Q.相撲の内容はどこがよくなって大関に上がれたと思いますか?

A.自分の相撲を取れるようになってきました。

Q.自分の相撲とはどういう相撲ですか?

A.当たってそこから前みつを取って、そこから頭をつけてからが自分の相撲なので。あんまりいい相撲は取っていないですけど。

【陸奥親方(元大関・霧島)】「うれしいですね」

Q.率直に気持ちを教えて下さい?

A.うれしいですね、自分の時よりうれしいかな、逆に緊張しました。

Q.ご自身の伝達式を思い出すところもあったのでしょうか?

A.思い出しましたね。自分もやっぱり今の本人のことばと同じように、緊張してそのまま何も分からずに終わったような感じでした。本人も一緒だと思いますね。逆にきょうは、それと違った緊張感がありましたね。

Q.師匠として育てた思い、どう口上を述べるかなど感じるところはあったのでしょうか?

A.やっぱり本人が言ったようにいちばん稽古をやって来たので、もうそれに尽きると思います。本人はもう1つ上に行きたいと言っているので、今まで以上に稽古すればそこも夢ではないと思いますね。

Q.入門したころは細くて出稽古に師匠みずから連れて行っていましたが?

A.入門して、知り合いの方にはほとんど言っていたと思うんですけど、普通にやっていけば前頭、三役、その辺までには黙っていても行くんじゃないですかというのは言っていました。それは性格、素直なので。そこは言ったことを。相撲も最初はこう抱えて引っ張り込んで、受けて、そういう相撲を取っていたんですけど。それはやっぱり頭をつけなきゃ、横綱でも頭をつけるんだからという話をして。頭をつけるようになって勝てるようになったかなと思うんですよ。本当はもう1つぐらい、つりぐらい覚えてやったら土俵際とかもっと安心して見ていられると思うので言っているんですけど。「できません」で終わっているんですけど。その辺は、これから下半身強化を一生懸命やって、出来るようになってくれればいいな思っています。

Q.8年で大関まできましたが?

A.けがも結構しているんですけど、8年で早いと思いますよ。だから、けがにも強いと思いますし。これからも、もっとけがしない体を作っていかなければいけないと思っていますので。

Q.霧馬山のいいところはどんなところですか?

A.素直ですね。相撲に関してはいろんなタイプが、対戦相手にいるんですけど、どの力士にもうまく対応できる、そういう運動神経というか、そういうのは入った時からありましたね。四つ相撲だったら突き押しに弱いとかあるんですけど、そういうのにも、うまく対応できるし。そこはいいところじゃないですか。

Q.弟子が自分と同じ大関まで来たことについて感慨もあるのではないですか?

A.欲を言えば早く私を越えてもらいたいというのが一番ですよね。ここまでは俺も来たんだ、だからそこを越えてくれたら、またうれしいですよね、自分にとっても。そこはやっぱり稽古しかないと思うので、それをできるかできないか。ここで満足しないように、そこは、ちょっと心配していますけど。

【陸奥親方(元大関・霧島)】「しこ名をあげる」

Q.師匠から発表があるとうかがいましたが?

A.しこ名を2人で話をしたのですけど、しこ名をあげようかなと思って、きょうは。この話も2人でしたのですけど、私としては断られたらどうしようかなと。最初、名前どうだって聞いて「えっ」と、いらないようなしぐさに見えたので。聞くと「え、頂いていいんですか」みたいにあとで聞いたんで。やっぱりうれしかったですね、ぜひお願いしますというふうに。私も霧馬山というのも入った時からずっと考えていて。その名前も本人も気に入ってくれていたんですけど、この名前を継いで上に行ってくれればという思いで。

Q.大関に上がったらご自身のしこ名を渡そうと思っていたのですか?

A.自分よりも周りから、後援会の方とか支援して頂いている方から「上がったらあげるんじゃないの」ということばを結構頂いて。その時にいらないって言われたらどうしようと、そういう心配もしていたんですけど。継いでくれると本人から聞いてうれしかったですね。

Q.このしこ名で横綱になってほしいという思いを込めたのですか。

A.そうですね、やっぱり越えてほしいというのを。いろいろ自覚とかを見まして。

【霧馬山】「本当にいいんですか」って。

Q.しこ名をもらってどうでしょうか。

A.本当に素晴らしい名前で親方から言われた瞬間にちょっとびっくりして「本当にいいんですか」って。本当にうれしかったです。

Q.最初はびっくりしたというリアクションだったのですよね。

A.はい。もう本当に素晴らしい名前ですし、それで本当にいいんですかね、みたいに。

Q.いつ言われたのですか。

A.場所中の14日目です。

【陸奥親方(元大関・霧島)】

A.横綱に負けた後ですから。やっぱり2桁勝つまでは、ちょっとですね。千秋楽の最後の相撲もね、もうちょっと本人らしい相撲で終わってくれればよかったのですけど。後半、横綱も当たっていますし、2連敗は残念かなと思っていますけど。

【霧馬山】しこ名変わるのは「なにか夢みたい」

Q.しこ名が変わることへの思いはどうですか?

A.自分も入った時に、大関になるとそういう話は聞いたことがあるんですけど、本当になってもらうのは、なにか夢みたいですね。

Q.しかも師匠のしこ名です。

A.やっぱりもう1つ上を目指していくしかないと思います。

Q.期待されているのを感じるのではないですか?

A.はい。

Q.どんな大関になりたいですか?

A.強くてかっこいい大関になりたいです。

Q.上を目指すために必要なことはどういうところでしょうか?

A.もう稽古しかないと思うので、たくさん稽古して。

Q.新大関として臨む名古屋場所へ目標を聞かせて下さい。

A.1日一番、自分の相撲を取れるようにいきたいなと思っています。

【陸奥親方(元大関・霧島)】「自分の型も覚えて欲しい」

Q師匠の中ではいつからしこ名を継いでほしいと考えていたのですか?

A.最近ですよ。それは思っていませんでした。やっぱり周りから言われて「もし三役、大関に上がったら名前をあげないの」と言われて。ああ、そういうのもあるかなと。だから自分が言ったようにいらないと言われるとちょっとと思って、それも思っていました。

Q.大関昇進の機運が上がって動きだした?

A.そうですね、継いでくれればこんなうれしいことはない。

Q.今場所の活躍はどう見ましたか?

A.私と一緒でほとんどあまり注目されていなかったんですよね。マスコミの方を前にあれですけど。自分の場合もあまり注目されていなかった。だからあまり重圧というか緊張感が自分もそんなになかったのですけど。本人も多分、その辺も逆によかったかなという風に思います。ただ前半ね、やっぱり引いたり、受けてあんまりいい相撲は取れていなかったりしたのですけどね。それはやっぱりちょっと緊張しているのかなという気もしてましたけど。後半戦になって少し自分の相撲が取れてきたかなという感じはありましたね。

Q.口上については相談したいうことですが?

A.その話もどういうことを言うか話したんですけど「あんまり難しいことは言えません」ということで。ではどうするか。「まぁ稽古しかないよな」という話をして、じゃあ稽古のことだけは入れて。
やっぱりそれを言うと、どうしてもやらないといけないですからね。周りの人もそういう風に見ますから。だからそれは私はいいと思って。今までもそうですけど、これからも稽古を今まで以上に頑張れば、それでもう1つ上も夢ではないのかなという気はしています。やっぱり最後はいちばん稽古をした人がいちばん上に行くと思っていますから、そこに尽きますよ。

Q.どんな大関になって欲しいですか?

A.あまり自分の型というか、そういうのがまだないと思うんですよね。こうなったらちょっと安心して見ていられるなという、そういう自分の型も覚えて欲しいし。まだ見ていてもちょっと相撲が軽いなという気がするので、それはもうちょっと力強くなってくれれば楽しみかなと思います。
【霧馬山】
Q.稽古場の木札が大関のところに移動しましたが?

A.今初めて見たんですよ。分からなかったんで。かっこいいです。

【陸奥親方(元大関・霧島)】
A.慣れるまで恥ずかしいと思います。言われても。

【霧馬山】「親方みたいな力士になりたい」

Q.師匠の現役時代の映像も見ていると思いますが、しこ名を継ぐことどう思いますか?

A.入った時から自分も親方の現役の相撲とか稽古を見ていたので、やっぱりその時、親方みたいな力士になりたいと自分の中で。親方の動画もずっと見ていたので。

Q.しこ名を継ぐ重みも感じますか?

A.全然分からなかったので。

Q.これから「霧島関」と呼ばれることにも慣れていくしかないですね?

A.慣れるしかないですね。

Q.鶴竜親方の断髪式までに大関に上がることにこだわっていて実際に昇進しましたが?

A.場所が始まる前にそういう約束をして。場所が始まったら前半がちょっとだらだらして、その約束を守らなかったら恥ずかしいなと思いながらやっていたのですけど。最後は約束通り。本当に良かったと思います。

【陸奥親方(元大関・霧島)】

Q.霧馬山が口上で練習したけど忘れた言っていましたが、何か言い忘れたことがあったのですか?

A.いやかんだだけですよ。

Q.しこ名の下の名前の「鐵力(てつお)」の下の名前の意味を教えて下さい。

A.さっき言ったように力強く相撲を取ってもらいたい。部屋にもいい先輩の親方がね、横綱・鶴竜がいますので。鶴竜もそこまでいくには大変な努力をしていたと思うので。その辺も教えてもらって頑張ってくれればね。体ももう体重がいらないぐらいの体重ですから。うらやましいですよ、こんな体して。

Q.弟子が霧島を継いで土俵に上がったらどんな気持ちになると想像しますか?

A上がってみないと分からないですけど、うれしいのではないですか。早くその名前とマッチして、早く普通に慣れてくれればいいなと思っています。