大雪山系の伏流水活用のサーモン養殖施設が完成 北海道 東神楽

北海道東神楽町で、大雪山系の山々の伏流水を活用してサーモンを育てる陸上の養殖施設が完成し、30日、記念のセレモニーが行われました。

この施設は大阪市に本社のある産業ガスの大手企業が建設し、大雪山系の山々の豊富な伏流水を活用してサーモンを養殖します。

30日は施設の完成を祝って記念のセレモニーが行われ、東神楽町の山本進町長が「内陸に位置する町なので、魚を養殖できるとは思っていなかった。地域で一体となって盛り上げていきたい」とあいさつしました。

関係者がテープカットを行ったあと、地元の子どもたちが直径4メートルの水槽にサーモンの稚魚を流し込むと、大きな拍手が送られました。

この施設では水槽の水に酸素を溶かしサーモンの成長を促すことで、通常、出荷までに3年から5年ほどかかるところを、およそ2年にまで短縮できるとしています。

「エア・ウォーター」の豊田喜久夫代表取締役会長は「北海道はサーモンが非常に大切な水産資源だ。われわれの技術をいかして資源の安定供給に貢献していきたい」と話していました。

施設では年間でおよそ30トンの出荷を目指していて、サーモンは町内の飲食店などで提供されるほか、ふるさと納税の返礼品としても活用される予定です。