ロシア 首都キーウを日中ミサイル攻撃 ゼレンスキー大統領非難

ロシア軍は、ウクライナの首都キーウへの攻撃を繰り返しています。29日には、日中にもミサイル攻撃があり、ゼレンスキー大統領は、子どもたちが叫びながら走って逃げる映像とともに、「これが子どもたちの日常だ」として、ロシアを強く非難しました。

ウクライナ空軍は29日、未明から早朝にかけて、ロシア軍が合わせて75に上る巡航ミサイルと無人機による攻撃を仕掛け、このうち67のミサイルと無人機を迎撃したと発表しました。

さらに現地時間の昼前、日本時間の29日夕方、ロシア軍が再びミサイル合わせて11発を撃ち、すべて迎撃したと発表しました。

キーウの市当局によりますと、撃墜された破片が市内の建物や道路に複数落下し、これまでに1人がけがをしたということです。

このうち、商業施設が建ち並ぶ地区では、交通量の多い交差点で落下した破片が炎上し、近くで働く男性はNHKの取材に、「すぐ近くで爆発が起きたと思った。道路にも火が燃え移っていた」と話していました。

市当局はSNSに、「夜間の攻撃からわずか6時間後だ。市民が街頭にいる日中に平和な都市を攻撃した。ロシアは民間人を殺そうとしていることを、はっきり示した」と書き込みました。

また、ウクライナのゼレンスキー大統領は、通りを歩いていた子どもたちが大きな爆発音のあと、悲鳴をあげながら走って逃げる様子を写した映像とともに、「これがウクライナの子どもたちの日常だ」とSNSに投稿し、ロシアの攻撃を強く非難しました。

ロシア軍は、28日もキーウなどに対して無人機による攻撃を行うなど、首都をねらった攻撃を繰り返しています。

ウクライナのマリャル国防次官は29日、SNSで、「ウクライナの人々にとって、キーウは単なる首都ではなく不屈の心や抵抗の象徴だ。われわれは恐れない」と強調しました。