九州北部など梅雨入り 非常に強い台風2号 31日から沖縄接近か

気象庁は29日午前、九州北部から東海の各地で梅雨入りを発表しました。西日本を中心に30日にかけて激しい雨が降るおそれがあり、土砂災害や川の増水などに十分注意するよう呼びかけています。一方、大型で非常に強い台風2号は、31日から強い勢力で沖縄地方に接近する見込みで、暴風や高波、大雨に警戒が必要です。

気象庁によりますと、西日本から東日本付近にのびる前線に台風や高気圧などの影響で湿った空気が流れ込み、広い範囲で雨が降っています。

気象庁は、この先1週間も曇りや雨の日が多いとして、29日午前11時「九州北部と四国、中国地方、近畿、東海が梅雨入りしたとみられる」と発表しました。

平年と比べると
▽九州北部で6日
▽四国で7日
▽中国地方、近畿、東海で8日早く
去年に比べると
▽九州北部と四国、中国地方で13日
▽近畿と東海で16日早くなっています。

5月の梅雨入りは、近畿と東海では10年前の2013年以来です。

29日は北陸や中国地方などで断続的に雨が強まっていて、福井県と石川県では大雨警報が出されている地域もあります。
このあとも前線の影響は続き、北陸や中国地方に加え、四国や近畿などで30日にかけて局地的に激しい雨が降るおそれがあります。

30日夕方までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで、四国や中国地方、近畿で120ミリと予想されています。

気象庁は、土砂災害や川の増水、低い土地の浸水、落雷、それに突風に十分注意するよう呼びかけています。

東日本や西日本では、これから1週間程度、断続的に雨が降って総雨量が多くなるおそれもあり、最新の情報を確認して備えを進めるようにしてください。

台風2号 暴風や高波 大雨に警戒

一方、大型で非常に強い台風2号は午後9時にはフィリピンの東の海上をゆっくりとした速さで北北西へ進んでいます。

中心の気圧は950ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートルで、中心の東側220キロ以内と西側150キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。

これから北寄りに進み、31日には沖縄の先島諸島に接近し、今週末の来月3日にかけて、先島諸島や沖縄本島地方にかなり接近するおそれがあります。

台風の接近に伴って、沖縄の先島諸島では風が強まっていて、先島諸島では来月1日から2日にかけて、沖縄本島地方では2日から3日にかけて暴風となるおそれがあります。
雨も強まる見込みで、先島諸島で31日から来月2日にかけて、沖縄本島地方で来月2日から3日にかけて警報級の大雨となるおそれがあります。

沖縄では、すでに海上がしけや大しけとなっていて、先島諸島では31日、猛烈なしけとなるほか、沖縄本島地方や大東島地方、鹿児島県の奄美地方でも大しけとなるおそれがあります。

比較的速度が遅いため台風の影響が長引く見込みで、暴風や高波、それに大雨に警戒が必要です。