ウクライナ東部 ロシアのミサイル着弾で医療施設など被害

ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアは26日、ミサイルと無人機による集中的な攻撃を再び仕掛け、東部では医療施設などが被害を受けて2人が死亡しました。

ウクライナのゼレンスキー大統領は「新たな人道に対する罪だ」と非難し、ロシアに勝利すると改めて強調しました。

ウクライナ空軍は26日、ロシアが25日夜から26日朝にかけて、多くの巡航ミサイルやイラン製の無人機で攻撃を仕掛けてきたと発表しました。

このうち、ミサイル10発と無人機23機を迎撃したとしていますが、東部の都市ドニプロでは医療施設などにミサイルが着弾し、地元の当局によりますと、2人が死亡したほか、子ども2人を含む30人がけがをしたということです。

ロシアは今月に入り、ウクライナ各地で集中的な攻撃を繰り返していて、ウクライナのゼレンスキー大統領は26日、SNSで「新たな人道に対する罪だ」と非難しました。

そして「われわれはテロを打ち負かさなければならず、必ず成し遂げる」と書き込み、欧米の軍事支援を得ながらロシアに勝利すると改めて強調しました。

こうした中、ロシアのプーチン政権は、同盟関係にある隣国ベラルーシとの間で、戦術核兵器をベラルーシ領内に配備する合意文書に署名したと発表し、これに対してアメリカ国務省は25日「ロシアの無責任な行動の最新の例の1つだ」と非難しました。

一方、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は25日、戦術核兵器はまだベラルーシに配備されていないと分析したうえで、プーチン大統領が、核配備をちらつかせた情報戦を展開することで欧米への揺さぶりを強める可能性があるという見方を示しています。