ルワンダ少数民族虐殺 2000人以上殺害に関与か 元警官を逮捕

アフリカ東部・ルワンダで1994年に起きた虐殺で、2000人以上の殺害に関わったとして元警察官の容疑者が24日、逮捕されました。

ルワンダでは29年前の1994年、多数派のフツの民兵組織が主体となって少数派のツチや穏健なフツの人たちを虐殺し、およそ80万人が犠牲になりました。

この虐殺について捜査している国連機関は、民族などの集団に破壊する意図を持って危害を加える「ジェノサイド」を行ったなどとしてルワンダ出身で元警察官のフルゲンセ・カイシェマ容疑者を南アフリカ南部で24日逮捕したと発表しました。

国連機関によりますと、カイシェマ容疑者は、ほかの人物と共謀し、1994年4月、女性や子ども、高齢者を含む2000人以上が逃げ込んだ教会をブルドーザーで破壊し、生き埋めにするなどしたということです。

カイシェマ容疑者は偽名を使うなどしながら逃亡していて、今回、南アフリカ当局との合同捜査で逮捕に至ったとしています。

国連機関の主任検察官は「今回の逮捕はどれだけ時間がかかっても、正義が果たされることを示している。29年が経過したいまも、被害者は肉体的・精神的な苦しみの傷を負い続けている」とコメントし、今後も虐殺に関わった逃亡中の関係者の捜査を続けていく考えを強調しました。