日本の「対外純資産」 過去最高を更新 円安で円換算額膨らむ

日本が、海外に持つ資産の額から負債の額を差し引いた「対外純資産」は、円安が進んだ影響で海外に持つ資産を円に換算した額が膨らみ、去年末の時点で418兆円と、過去最高を更新しました。

対外純資産は、日本の政府や企業、それに個人が海外に持つ金融資産を示す「対外資産」の金額から、海外の政府や企業などが日本に持つ金融資産を示す「対外負債」の金額を差し引いたものです。

財務省の発表によりますと、日本の対外純資産は去年末の時点で、418兆6285億円となりました。

おととしよりも7204億円、率にして0.2%増えて、5年連続で増加し、比較可能な1990年以降で最高になりました。

外国為替市場で円安が進み、日本が持つ対外資産のうち、海外の株式や債券などを円に換算した際の金額が膨らんだことが主な要因で、「対外資産」は1338兆2364億円と、14年連続で増加しています。

一方、「対外負債」は919兆6079億円で4年連続の増加となりました。

日本の対外純資産は32年連続の世界一で、日本以外の国・地域の対外純資産は、2位がドイツで389兆509億円、3位が中国で335兆7807億円などとなっています。