村上春樹さん スペインの文学賞に選ばれる 日本人初

ヨーロッパで最も権威がある賞の1つ、スペインのアストゥリアス王女賞の文学賞に作家の村上春樹さんが選ばれました。日本人が文学賞を受賞するのは初めてです。

スペインの「アストゥリアス王女財団」は、24日、ことしのアストゥリアス王女賞の文学賞に17か国の37人の候補から村上春樹さんを受賞者に決めたと発表しました。

財団は、村上さんについて、「ドストエフスキーやディケンズ、カポーティなどの影響を感じさせる文章で、40以上の外国語に翻訳されている熱狂的な人気を誇る作家だ」と紹介しています。

そのうえで、「時に超現実的でユーモアを感じる語り口で、深刻な社会問題を描き、人間の本質的な価値を守ろうとしている」などと高く評価しています。

この賞は、「スペインのノーベル賞」と呼ばれる、ヨーロッパで最も権威がある賞として知られ、毎年、芸術や文学、科学、スポーツなど8つの部門で表彰しています。

1999年に、宇宙飛行士の向井千秋さんが日本人として初めて国際協力部門で受賞したほか、昨年は、共存共栄部門で建築家の坂茂さんが受賞していますが、文学賞で日本人が受賞するのは初めてです。