FRB 5月会合の議事録を公表 来月の利上げ判断で意見割れる

アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は今月上旬に開いた会合の議事録を公表しました。会合では来月の会合で利上げを一時停止すべきかどうか参加者の間で意見が割れていたことが分かりました。

FRBは今月2日と3日、金融政策を決める会合を開き、銀行破綻が相次ぐなかでも0.25%の利上げを全会一致で決定しました。

一方、声明からは「今後も追加の金融引き締めが適切だと予想している」という文言がなくなり、市場では来月の会合で利上げの一時停止を示唆したものと受け止められました。

24日に公表されたこの会合の議事録によりますと数人の参加者は現在の見通しに沿って経済が推移すれば次回以降、さらなる金融の引き締めは必要なくなるかもしれないと指摘していました。

一方で一部の参加者はインフレ率低下のスピードが遅い状態が続く可能性があるとして、今後の会合で追加の金融引き締めが正当化される可能性が高いと述べるなど意見が割れていたことが分かりました。

FRBのパウエル議長は19日、相次いだ銀行破綻によって信用収縮が起き、今後はそれほど金利を引き上げる必要がなくなる可能性があるという認識を示していて来月の会合で利上げをめぐる判断が注目されます。