自民 積極財政派議員“防衛費財源など 歳出カット避けるべき”

政府が来月まとめる「骨太の方針」に向けて、自民党内のいわゆる積極財政派の議員らは防衛費増額や少子化対策の財源として、消費増税や歳出を緊縮的にカットすることは避けるべきだとする提言をとりまとめました。

財政政策の在り方をめぐり、自民党内では、財政健全化を重視する議員らと、積極財政派の議員らが、それぞれ本部を設けて議論しています。

24日は、積極財政派の「財政政策検討本部」が会合を開き、政府が来月まとめる「骨太の方針」に向けた提言を取りまとめました。

提言では、防衛費増額や少子化対策の強化などを実現する際の財源として、消費増税や歳出を緊縮的にカットすることは避けるべきだとしています。

また、基礎的財政収支を2025年度に黒字化させるとした政府の目標については、去年の提言とほぼ同じ表現を踏襲し、「期限を設けることで、状況に応じた必要な政策対応を妨げることはあってはならない」として、資金需要などを含めたマクロ経済全体の状況を見て財政運営すべきだとしています。

このほか、企業が集中する東京都の税収を地方に配分することなどを求めています。

本部長を務める西田昌司参議院議員は「防衛費も少子化対策も財源は国債で何ら問題ない。大事なのは経済を成長させることで、岸田総理大臣に申し入れたい」と述べました。