教員の月給引き上げなどを検討へ 永岡文科相 中教審に諮問

中教審=中央教育審議会の総会が開かれ、永岡文部科学大臣は教員不足の解消に向けて、残業代の代わりに支給している教員の月給への上乗せ分を引き上げるかどうかなどを検討するよう諮問しました。

文部科学省の調査では、おととし5月の時点で、全国の公立の小中学校や高校などで合わせて2000人以上、教員が不足している実態が明らかになっています。

こうした状況を受けて、永岡文部科学大臣は22日開かれた中教審の総会で「学校教育の成否を左右する教師には質の高い人材を確保することは必須だ。有意な人材が教師を目指し、教師が誇りを持って働くことができる社会となることが求められている」と述べ、教員不足の解消に向けた方策の検討を諮問しました。

具体的には、残業代の代わりに支給している教員の月給への上乗せ分を現在の4%から引き上げるかどうかや、職務や勤務状況に応じて給与に一層のメリハリをつける必要性などについて議論するよう求めています。

このほか、教員業務支援員など教員を支援する体制の在り方や、業務の適正化による学校の働き方改革、それに中学校の35人学級など教育環境の構築についても議論すべきだとしています。

中教審では、来年春ごろまでに一定の方向性を示したいとしています。