ブラジル大統領 “停戦に向け中国やインドと取り組んでいく”

南米・ブラジルのルーラ大統領は22日朝、広島市内で記者会見し、ロシアとウクライナとの停戦に向け、中国やインドなどと取り組んでいく姿勢を強調しました。

21日に閉幕したG7広島サミットに招待されていたブラジルのルーラ大統領は22日の朝、広島市内で記者会見を行いました。

ルーラ大統領は、グローバル・サウスと呼ばれるアジアやアフリカなどの新興国や発展途上国との枠組みを重視し、中国やロシアとの関係強化を図っています。

会見で、ルーラ大統領は「ロシアのプーチン大統領もウクライナのゼレンスキー大統領もどちらかが勝利すると信じ、和平について交渉する必要がないと考えているようだ」と述べました。

そのうえで「交渉がなければ、この戦争は長期化するだろう」と述べ、中国やインドなどとともに和平に向けて取り組んでいく姿勢を示しました。

また、ロシアがウクライナに対し核兵器を使うリスクについて「大きな懸念は戦争が激化することだ。第2次世界大戦でアメリカが広島に原爆を落とすとは誰も思わなかった。それは避けたい」と述べ、対話と交渉が重要であるという認識を改めて強調しました。

一方、期間中にゼレンスキー大統領との会談が予定されていたものの「予定されていた時間にゼレンスキー大統領は姿を見せなかった」と述べ、会談が行われなかったことを明らかにしました。