パーソナルトレーニングで事故 消費者事故調が実態調査へ

スポーツジムなどで1対1で指導を受けるパーソナルトレーニングによって、筋肉を痛めたり腰の骨を折ったりするなどの事故が報告されているとして、消費者庁の安全調査委員会、いわゆる「消費者事故調」が実態を調査し、再発防止策を検討することを明らかにしました。

消費者事故調によりますと、全国の消費生活センターなどには、運動不足の解消やダイエットなどを目的にスポーツジムなどで1対1で指導を受けるパーソナルトレーニングで、筋肉を痛めた、神経を損傷したなどといった相談が、去年2月末までのおよそ5年間で105件寄せられ、このうち4人に1人が治療に1か月以上かかっていたということです。

医師などからは、
▼30代の女性が、パーソナルトレーナーの指導で前かがみの状態でバーベルを持ち上げる運動を2か月続けた結果、腰の骨を折るけがをした、
▼きついスクワットをさせられ、内ももの筋肉を痛めて歩行が困難になった、
などの事例が報告されているということです。

消費者事故調は、知識が不十分なトレーナーによる指導が事故につながっているケースも考えられるとして、スポーツジムや専門家に聞き取りを行うなどして実態調査を行い、再発防止策を検討することを明らかにしました。

消費者事故調の中川丈久委員長は「新たなサービスとして今後広まる可能性がある。消費者には事故が起きていることを認識して、無理なトレーニングを控えてほしい」と話していました。