英トラス前首相 台湾で蔡総統と会談 各国に連携強化を呼びかけ

中国への強硬な姿勢で知られるイギリスのトラス前首相は19日、訪問先の台湾で蔡英文総統と会談し、民主主義の国々に対して経済面などで台湾との連携を強化するよう呼びかけました。

トラス前首相はイギリスの首相経験者として27年ぶりに台湾を訪れていて、19日、台湾の総統府で蔡英文総統と会談しました。

会談の冒頭、トラス氏は「民主主義と専制主義の争いの中で、民主主義が社会にとって最善の道であることは明らかだ。民主主義国家はあなたたちの努力を支援しなければならない」と述べ、各国に対し、経済面などで台湾との連携を強化するよう呼びかけました。

これに対し、蔡総統は「トラス氏が外相在任中、G7やNATO=北大西洋条約機構の場で台湾海峡の平和と安定の重要性を強調し、この問題を地域の課題からグローバルな課題に引き上げたことに感謝する」と述べたうえで、イギリスとの貿易協定の締結など関係強化に期待を示しました。

トラス氏は中国への強硬な姿勢で知られ、17日、台北市内で行った講演で中国の脅威が高まっているとしてヨーロッパ各国は台湾への関与を強めるべきだと訴え、中国が強く反発しています。