ロシア国営通信社 “米総領事館元職員を治安機関が拘束 起訴”

ロシアの国営通信社は、極東ウラジオストクのアメリカ総領事館の元職員の男性が治安機関に拘束され、外国に秘密裏に協力した罪で起訴されたと伝えました。アメリカ国務省は男性はロシア国籍だとしたうえで「自国民に対するあからさまな抑圧だ」と非難しています。

ロシアの国営通信社は15日、ロシアの治安機関FSB=連邦保安庁がウラジオストクのアメリカ総領事館の元職員、ロベルト・ショノフ氏を拘束したと伝えました。

ショノフ氏は外国に秘密裏に協力した罪で起訴され、有罪となった場合、最長で禁錮8年が科される可能性もあるとしています。

ロシアのリャプコフ外務次官は16日、記者団に対して「敵国による容認できない活動が増していることは明らかだ。これはその証拠の1つだ」と主張しています。

一方、アメリカ国務省は16日声明を発表し、ショノフ氏はロシア国籍だとしたうえで、25年以上にわたりウラジオストクのアメリカ総領事館に勤務したあと、おととし以降、モスクワにあるアメリカ大使館にサービスを提供する会社に勤めていたと明らかにしました。

国務省はショノフ氏の業務について、公開されたロシアメディアの報道をまとめるなど補助的な役割を果たしていただけだとして、拘束について「ロシア政府による自国民に対するあからさまな抑圧だ」と非難しています。