ゼレンスキー大統領 反転攻勢に自信 欧米の軍事支援を背景に

ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアによる軍事侵攻以降初めてイタリアやドイツなどを訪れ、「ことし中にロシアの敗北を決定づけることができる」と述べて、欧米側の軍事支援を背景に反転攻勢を成功させることに自信を示しました。

ウクライナのゼレンスキー大統領は13日から14日にかけてイタリアやバチカン、ドイツを相次いで訪れました。

14日にはドイツでショルツ首相と会談し、会談後の共同の記者会見で「ドイツの支援はウクライナ国民の命を救うものだと強調したい」と述べ、兵器の供与を含めたこれまでの支援に感謝しました。

これに対しショルツ首相は「ドイツはウクライナを今後も支え続ける」と応じ、支援を続ける考えを示しました。

ドイツ政府はゼレンスキー大統領の訪問にあわせて、日本円でおよそ4000億円相当の新たな軍事支援を発表していて、反転攻勢を支える構えです。

ドイツに先だって訪問したイタリアも必要な限り軍事支援を行うと表明していて、ゼレンスキー大統領は「今こそ、この戦争を終わらせるときだ。ことし中にロシアの敗北を決定づけることができる」と述べ、欧米側の軍事支援を背景に反転攻勢を成功させることに自信を示しました。

一方で、反転攻勢について「われわれはロシア国内への攻撃はしない」と述べ、あくまで領土の奪還のためだと強調しました。

また、アメリカが供与に応じていないF16戦闘機などを念頭に「われわれは戦闘機同盟の創設に取り組んでおり、ヨーロッパ各国の首都を訪れているのはそのためだ」と述べ、ドイツにも戦闘機の供与を呼びかけていることを明らかにしました。

これに対しショルツ首相は今後、供与するかどうか、明言は避けました。