G7サミット前にG7各国保健相が長崎の平和公園を訪問・献花へ

G7広島サミットを前に、もう一つの被爆地・長崎では、保健相会合に出席した各国の閣僚が午後、平和公園を訪れ、献花を行うことになりました。G7の閣僚がそろって平和公園で献花するのは初めてです。

発表によりますと、13日から2日間長崎市で開かれたG7保健相会合に出席した加藤厚生労働大臣をはじめG7各国の保健相、それに招待国のインドネシアとベトナムの保健相らが14日午後、長崎市の平和公園を訪れ、78年前の長崎への原爆投下で犠牲になった人々に花を手向け、黙とうをささげるということです。

長崎県によりますと、G7の閣僚がそろって平和公園で献花するのは初めてです。

G7広島サミットをめぐっては、これまで長崎の被爆者団体がアメリカのバイデン大統領の長崎訪問を求め、長崎県知事と長崎市長が東京のアメリカ大使館を訪れて要望するなど、G7の機会を捉えてもう一つの被爆地・長崎での被爆の実相にも目を向けてほしいとの声が高まっていました。

日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会の代表委員の田中重光さんは「平和公園に行くことが決まったことは評価している。『核兵器を絶対に使ってはならない』という思いを強くしてほしい」と話しています。

加藤厚労相 “平和の必要性 各大臣とも共有させていただく”

加藤厚生労働大臣は記者会見で「ロシアによるウクライナ侵略など、さまざまな懸念が高まってきている時だからこそ改めて平和の必要性や、そうした事態が起こらないよう努力が必要であることを、改めて深く心に刻み、各大臣とも共有させていただく。広島のG7サミットにつながるし、平和に対する希求をさらに強調することにもつながっていく」と述べました。