ゼレンスキー大統領 ローマ教皇と会談 和平実現へ支援求める

ウクライナ軍は、ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナ東部の激戦地バフムトでの反撃の成果を強調しました。こうした中、ゼレンスキー大統領は、ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇とバチカンで会談し、和平の実現に向けた支援を求めました。

ウクライナのマリャル国防次官は13日、東部の激戦地バフムトについて「近郊の2つの戦線で、われわれの軍は徐々に前進している。敵を撃破し、かなりの数を捕虜にした」とSNSに投稿し、反撃の成果を強調しました。

一方、ロシア国防省は、東部ルハンシク州の中心都市で、親ロシア派が事実上統治するルハンシクを12日、ウクライナ軍の戦闘機が攻撃したと発表しました。

攻撃には「イギリスがウクライナに供与した巡航ミサイル『ストームシャドー』が使われた」として、ウクライナへの軍事支援を強化するイギリスを非難しています。

さらに、ロシアの有力紙「コメルサント」によりますと、ウクライナと国境を接するロシア西部のブリャンスク州で13日、ロシア軍の戦闘機と戦闘爆撃機、それにヘリコプター2機のあわせて4機が墜落したということです。

「コメルサント」は複数の専門家の指摘として、敵に撃墜された可能性が高いと伝えています。

こうした中、ゼレンスキー大統領は13日、ロシアによる軍事侵攻が始まって以降初めて、ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇とバチカンで会談し、和平の実現に向けた支援を求めました。

ローマ教皇庁によりますと、会談で双方は、ウクライナへの人道支援を継続する必要があるという認識で一致したということです。

また、ドイツ国防省は13日、ウクライナに対し新たに27億ユーロ、日本円でおよそ4000億円相当の軍事支援を行うと発表しました。

今回の支援には戦車30両のほか、歩兵戦闘車両や防空システムなどが含まれ、ドイツからウクライナへの軍事支援は倍増することになると、ドイツのメディアは伝えています。