G7広島サミットを前に 核兵器廃絶国際キャンペーン創設者 講演

来週始まるG7広島サミットを前に、ICAN=核兵器廃絶国際キャンペーンの立ち上げに参加した男性をオンラインで結んだ講演会が広島市で開かれ、男性は「科学的な証拠と被爆者の証言を組み合わせることで、核廃絶を訴える力が強まる」などと語りました。

講演会は、市民団体の「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」がG7広島サミットを前に企画し、広島市中区の会場にはおよそ60人が集まりました。

講師を務めたのは、ICANの共同創設者であるオーストラリア人のティルマン・ラフさんで「戦争が起きて多くの核兵器が使われると、大量のすすが地球を覆って気温が大きく下がり、ほとんどの人が餓死するとも言われている」と話しました。

このあとオンラインで会場とつないで質疑応答が行われ、ラフさんは「広島や長崎の被爆者が経験を語り継ぐ勇気にいつも心を打たれています。科学的な証拠と被爆者の証言を組み合わせることで、核廃絶を訴える力が強まるのではないか」などと語りました。
15歳の時に広島で被爆した切明千枝子さん(93)は、戦時中は学校で勉強することがほとんどできず、空腹に耐えながら軍需工場で働いたと当時を振り返りました。

そして「本当に悲しく恐ろしい時代で、若者たちを同じような目に遭わせてはいけません。平和は必死に守っていかないと逃げていくものだと思います。力を合わせて平和を守っていきましょう」と力を込めて語っていました。