札幌 高校の女子野球部の生徒が意識不明 防球ネットの下敷きに

今月6日、札幌市内のグラウンドで高校の女子野球部の生徒1人が倒れた防球ネットの下敷きになり、今も意識不明の重体になっていることが学校への取材でわかりました。
防球ネットを移動させていたところ、バランスが崩れて倒れたということで、学校は今後、第三者による調査委員会を設け、詳しい事故原因を調べるとしています。

札幌市南区の札幌新陽高校によりますと、今月6日、女子硬式野球部が市内のグラウンドで練習の準備をしていた際、部員の女子生徒1人が倒れた防球ネットの下敷きになりました。

女子生徒は病院に運ばれましたが頭を打っていて、今も意識不明の重体だということです。

防球ネットは、金属製の支柱を組み合わせた高さが3メートル近く、奥行きが6メートルある大型のもので、支柱の下にはキャスターが付いていて、当時、生徒5人で押しながら移動させていたところバランスが崩れて倒れたということです。

事故を受けて、学校では女子硬式野球部の活動を休止するとともに、全校生徒と保護者を対象に説明会を開いたということです。

また、今後は、第三者による調査委員会を設け、事故原因の究明と再発防止に取り組むとしています。

高校の校長 “グラウンドと防球ネット この日に初めて使用”

札幌新陽高校の赤司展子校長は、12日記者会見を開き「誠に申し訳なく、負傷した生徒とご家族に謹んでおわびしたい。生徒の一日も早い回復を心よりお祈り申し上げる」と述べました。

また、事故の詳しい状況については「警察の捜査が続いているので回答を差し控える」としたうえで、当日はふだん使っているグラウンドが使えず、別のグラウンドを初めて使用したことを明らかにしました。

事故が起きた防球ネットを部員たちが扱うのも、この日が初めてだったということです。

赤司校長は「事故の原因究明と再発防止に全力で努めていく。安全管理についても、これまで通常のマニュアルを使い研修などを実施してきたが、改めて不備がないかや改善できる点がないかを確認していきたい」と述べました。