台湾 予備役の訓練に女性が初参加 蔡総統が現地を視察

台湾国防部は有事の際に動員する予備役の戦力強化の一環として、これまで男性に限っていた予備役の訓練の対象を拡大し、初めて女性も参加した訓練が行われています。

対象を拡大した初めての訓練には14人の女性の予備役が招集され今月8日から12日まで台湾北部の桃園にある軍の駐屯地で実弾射撃などの訓練を行っています。

11日は蔡英文総統が現地を訪れ、ライフル銃の射撃訓練の様子を視察しました。

その後の訓示で蔡総統は「実際の行動で国を守ろうと職場に休暇を願い出たり、子どもの元から離れたりして訓練に参加した人がいると聞いている」と参加者をねぎらいました。

そのうえで「将来もっと多くの女性が訓練に加わることを期待する。台湾は民主主義の最前線に位置している。性別に関係なく一致団結して国を守る決意を世界に見せよう」と述べました。

予備役の訓練の対象の拡大は、中国の軍事的圧力が強まる中で台湾が取り組む戦力強化の一環で、初年度のことしはあわせて220人の女性の予備役を招集する計画です。
一方、国防部がこのほどまとめた報告書によりますと「主戦部隊」と位置づける志願兵はここ5年間、毎年平均で入隊者数のおよそ2割が最低4年と定められている期間が満了する前に本人の希望で軍を離れているということで、兵力不足という長年の課題の解消が容易でないことがうかがえます。