専門家“関東は地震活動活発 さらに規模大きな揺れへ備えを”

千葉県で震度5強の揺れを観測した地震のメカニズムや関東地方での地震の注意点について、東京大学地震研究所の佐竹健治教授に聞きました。

関東の地下には陸側のプレートの下に東から「太平洋プレート」と南から「フィリピン海プレート」の2つの海側のプレートが沈み込んでいます。

佐竹教授は、今回はこのうち「フィリピン海プレート」の内部で発生した地震で、関東で多く起きるタイプの地震だとしています。
その上で、40キロと関東で起きる地震としては比較的浅い場所で起きたことや地盤の影響などで、震源の近くで震度5強や5弱の強い揺れを観測したと分析しています。

佐竹教授は今後の地震活動について「震度5や6を観測する地震が起きると、その後1週間程度は同じような強い揺れの地震が発生する可能性が高いとされている。ただ、関東地方はもともと地震活動が活発な地域なので、1週間に限らず地震がいつ起きても不思議ではないと考え、備える必要がある」と話しています。
プレートが複雑に入り組んだ関東の地下では過去、100年前の「関東大震災」を引き起こしたマグニチュード7.9の大地震に加え、マグニチュード7クラスの地震が繰り返し発生しています。

佐竹教授は、国が今後30年以内に70%の確率で発生するとしているマグニチュード7クラスの「首都直下地震」など、さらに規模の大きな地震に備えてほしいとしています。

佐竹教授は「関東地方は首都の真下に2枚のプレートがある世界でもないような場所で、そのために地震が多くなっている。常日頃から今回のような地震が関東で起きるということを頭に置いて生活するとともに、さらに大きな揺れがきても大丈夫なように備えを進めてほしい」と話していました。