野鳥のシマエナガ 鏡に映った自分を威嚇する珍しい映像 釧路

国内では北海道だけに生息する野鳥のシマエナガが、鏡に映った自分の姿を別の個体だと認識し、追い払おうとする珍しい映像が釧路市で撮影されました。

“雪の妖精”とも呼ばれるシマエナガは、3月から6月にかけて繁殖期を迎え、この時期、つがいが懸命に巣作りをしています。

こうした中、4月中旬、釧路市の山中で、シマエナガの珍しい行動が撮影されました。

撮影したのは、自然写真家の山本光一さんで、映像には1羽のシマエナガが、山本さんの車のサイドミラーや窓に映った自分の姿めがけて飛びかかったり、威嚇したりする姿が収められています。

山本さんによりますと、この近くには巣があり、鏡に映った自分の姿を縄張りに侵入してきた別の個体だと認識して、追い払おうとしたとみられるということです。

シマエナガは、繁殖期以外は群れで行動する鳥ですが、巣作りや産卵の時期には、ほかの個体に対して攻撃的になることもあるということです。

山本さんは「右往左往ということばがぴったりの珍しい行動だった。さまざまな要因が重なった偶発的なシーンだと思う。巣を守るために勇敢に立ち向かう、かわいいだけではない新たな一面をかいま見ることができた」と話していました。