ウクライナ高官「計画はまだ承認されていない」反転攻勢めぐり

ウクライナ政府で安全保障政策を担当する高官は、軍事侵攻を続けるロシアに対する反転攻勢について「計画はまだ承認されていない」と述べ、いくつかの選択肢を検討している段階だと明らかにしました。ウクライナ側としては、反転攻勢で確実に成果を得るためにも慎重に準備を進めているものとみられます。

ウクライナの国家安全保障・国防会議のダニロフ書記は9日、公共放送のインタビューに応じ、領土の奪還を目指して行うとする反転攻勢について「時期や方向性の最終決定はウクライナ軍の最高司令官である大統領の執務室で行われる」と述べ、最終的な決断は、ゼレンスキー大統領が下すと強調しました。

その上で「われわれの計画をすべて知っているものは誰もいない。なぜなら、計画はまだ承認されていないからだ」と述べ、いくつかの選択肢を検討している段階だと明らかにしました。

ウクライナ国内などでは、反転攻勢への期待が高まっていますが、ウクライナ政府と軍としては、確実に成果を得るためにも慎重に準備を進めているものとみられます。

反転攻勢をめぐってはレズニコフ国防相が先月末「全体としてわれわれの準備はできている」と述べるなど早ければ今月にも始まるという見方が出ています。