アメリカ消費者物価指数 4月は前年比4.9%上昇 2年ぶり4%台に

アメリカの先月の消費者物価指数が発表され、前の年の同じ月と比べて4.9%の上昇となりました。上昇率はおととし4月以来、2年ぶりに4%台となり、インフレの低下傾向が表れています。

アメリカ労働省が10日に発表した先月の消費者物価指数は、前の年の同じ月と比べて4.9%上昇しました。

上昇率は10か月連続で前の月を下回りおととし4月以来、2年ぶりに4%台となりました。

上昇率が縮小した要因としては
▽去年高騰していたガソリン価格が落ち着き前の年の同じ月に比べて12.2%下落したことや
▽中古車の価格が6.6%下がったことがあげられます。

中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は去年3月以降、急速な利上げを行ってきましたが、インフレの低下傾向が表れています。

ただ、住居費や食品の価格など生活に身近な物価は上昇しているうえ、インフレの要因となってきた人手不足も続いています。

FRBのパウエル議長は、先週の記者会見で次回、来月中旬の会合で、利上げを一時停止する可能性もあるという認識を示しましたが、FRBが目標とする物価水準からはまだかけ離れており、今後発表される雇用や物価の統計が金融政策を左右することになります。