トランプ氏に賠償金 約6億7600万円支払い命令 NY連邦地裁

アメリカのトランプ前大統領から1990年代に性的暴行を受けたなどとして元コラムニストの女性が損害賠償を求めていた裁判で、ニューヨークの連邦地裁の陪審は9日、無理やり体を触るなどした性的虐待などについて認め、トランプ氏に対して500万ドル、日本円にしておよそ6億7600万円の支払いを命じました。

アメリカの元コラムニストのジーン・キャロルさんは、1990年代にニューヨークの高級デパートでトランプ前大統領から性的暴行を受けたなどとしてニューヨークの連邦地裁に損害賠償を求める裁判を起こしていました。

9日、連邦地裁の陪審は、キャロルさんが訴えていた性的暴行の被害については認めませんでしたが、無理やり体を触るなどした性的虐待と名誉毀損については認め、トランプ氏に対して500万ドル、日本円にしておよそ6億7600万円の支払いを命じました。

これについてトランプ氏は自身のソーシャルメディアに「この女性が誰なのかまったく知らない。この評決は侮辱であり、史上最大の政治的迫害の続きだ」と投稿しました。

評決のあとトランプ氏の弁護士は上訴する方針を明らかにしました。

トランプ氏はこのほかにも不倫の口止め料をめぐり、アメリカの大統領経験者として初めて起訴されていて、立候補を表明している来年の大統領選挙に影響が出る可能性も指摘されています。