ASEAN局長“ミャンマー 暴力の即時停止など履行計画に期待”

ASEAN=東南アジア諸国連合の首脳会議が10日、インドネシアで開幕します。混乱が続くミャンマー情勢について議論する予定で、ASEANの事務局長は暴力の即時停止などを、ミャンマー側に履行させるための計画の採択に期待を示しました。

ASEANは10日と11日、インドネシアで首脳会議を開き、クーデター以降、軍と民主派勢力などとの間で戦闘が続くミャンマー情勢などを議論する予定です。

開幕を前に、ASEANのカオ・キムホン事務局長は、首都ジャカルタでNHKの単独インタビューに応じ、ミャンマー情勢について「非常に複雑な問題で、短期間で解決できると期待すべきではない。多大な忍耐と努力が必要だ」と指摘しました。

ASEANはおととし、ミャンマー軍のトップも出席した会議で、暴力の即時停止や、特使が対話を仲介するなど5つの項目で合意しましたが、大きな進展は見られず、合意の効果を疑問視する声も出ています。

これについてカオ事務局長は「合意が機能していないとはまだ言うべきではない。合意の履行計画が採択されるのを期待しており、それがどのようにミャンマー支援につながるかを見ていきたい」と述べて、ASEANの合意をミャンマー側に履行させるための具体的な計画の採択に期待を示しました。

ミャンマーへの対応をめぐり、ことしの議長国インドネシアは、複数の政府高官にミャンマー側と接触させるなど積極的な動きを見せていて、ASEANとして合意の履行を確実に前進させられるかが焦点となります。