首相 モザンビーク大統領と会談 天然ガス開発 早期に再開 確認

アフリカを歴訪中の岸田総理大臣は、アフリカ最後の訪問国・モザンビークでニュシ大統領と会談しました。日本企業が投資し、世界有数の埋蔵量を誇る天然ガス田の開発を早期に再開させることを確認しました。

東アフリカのモザンビークを訪れている岸田総理大臣は、首都・マプトの大統領府で、日本時間の4日午後5時すぎからおよそ1時間半、ニュシ大統領と会談しました。

会談では、日本の商社が投資したモザンビーク北部の天然ガス田開発が治安情勢の悪化で中断していることから、治安を安定化させるための取り組みについて意見を交わし、開発を早期に再開させることを確認しました。

また、ウクライナ情勢を受けて法の支配に基づく国際秩序の維持・強化が重要だとして、力による一方的な現状変更の試みは認められないという認識で一致し、モザンビークが日本とともに国連安全保障理事会の非常任理事国を務めていることも踏まえ、緊密に連携していくことを確認しました。

このあと昼食をともにしながらの「ワーキングランチ」に臨み、モザンビークが北朝鮮と国交があることを踏まえ北朝鮮による拉致問題や核・ミサイル開発への対応に加え、安保理改革を含む国連の機能強化に向けても意見を交わし、緊密に連携していくことで一致しました。

岸田総理大臣は、共同記者発表で「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた両国関係の強化を確認したとした上で、「アフリカ最大規模のLNG=液化天然ガス開発事業の生産設備建設が、近く再開できるよう力強く後押しすることで一致した。周辺地域の安定化に向けた支援を実施していく」と述べました。