JR加古川駅のストリートピアノ撤去 利用者から惜しむ声

兵庫県加古川市の駅に設置された、誰でも自由に演奏できる「ストリートピアノ」が、演奏のルールやマナーを守らない利用者が相次いだため、30日を最後に撤去されることになり、利用者からは惜しむ声が聞かれました。

加古川市は去年11月、広く音楽に親しんでもらおうと、閉園した市内の幼稚園で使用されていたピアノを、JR加古川駅の改札の前に設置しました。

しかし、市によりますと大きな音や声を出したり、決められた時間を超えて演奏したりするなどルールやマナーを守らない人がいて、苦情が相次いで寄せられていたということです。

市の職員が注意するなどの対応を取ってきましたが、改善が見られなかったため、市は30日を最後にピアノを撤去することになりました。

最終日の30日は利用する人が相次ぎ、駅を訪れた人たちは奏でられたピアノの音色に足を止めて聴き入っていました。
地元の女子高校生は「撤去はやむをえないと思います。これ以上、ほかの駅のピアノが無くならないよう利用者にはマナーを守ってほしいです」と話していました。

また、大阪から中学生の息子と訪れた父親は「撤去はしかたないと思うが、また違った形でピアノを弾ける場所を設けてほしいです」と話していました。

加古川市は今後、ピアノを置く場所を変えたり、期間を限定したりする方法を検討しているということです。