クリミア燃料施設で火災 ウクライナ高官 “天罰は今後も続く”

ロシアが一方的に併合したウクライナ南部クリミアにある燃料の貯蔵施設で大規模な火災が起き、ロシア側は無人機の攻撃を受けたとしています。
一方、ロシアでは来月の第2次世界大戦の戦勝記念日で恒例となっている軍事パレードが各地で見送られ、長期化する軍事侵攻の影響が広がっているものとみられます。

ウクライナ中部のウマニで28日に起きたロシア軍によるミサイル攻撃について、クリメンコ内相は29日、集合住宅が倒壊して23人が死亡し、このうち6人が1歳から17歳までの子どもだったと明らかにしました。

こうした中、29日には、ロシアが一方的に併合したウクライナ南部クリミアの軍港都市にある燃料の貯蔵施設で大規模な火災が起き、現地を支配するロシア側の代表は無人機の攻撃を受けたとしています。

これについてウクライナ国防省の情報総局の高官は地元メディアに対して、ロシア海軍の黒海艦隊の施設が爆発したものだとしたうえで「ウマニでの住民殺害に対する天罰だ。この罰は今後も続くだろう」と述べ、住民に軍事関連の施設に近づかないよう呼びかけました。

一方、ロシアでは来月9日の第2次世界大戦の戦勝記念日を控え、首都モスクワをはじめ各地で式典の準備が進められています。

しかし、国境付近や中部の州などでは安全上の問題を理由に恒例の軍事パレードの中止が相次いで発表され、プーチン政権が国民の愛国心の高揚を図るために重視してきた行事にも、長期化する軍事侵攻の影響が広がっているものとみられます。