退避中の仏大使館車列に攻撃 1人けがか【スーダン 各国動き】

スーダンでは、今月15日以降、軍と傘下にある準軍事組織のRSF=即応支援部隊との間で武力衝突が続いていて、WHO=世界保健機関によりますと、これまでに少なくとも413人が死亡し、3500人以上がけがをしているということです。

双方はイスラム教徒が日中の飲食を断つ断食月のラマダンが明けた21日、3日間の停戦合意を発表しましたが、23日も首都ハルツームなどで砲撃音や爆発音が聞こえ、衝突が続いていると、現地のメディアなどが伝えています。

各国は、関係者の国外への退避を進めています。

退避中の仏大使館車列に攻撃か

スーダン軍の広報官は、23日スーダンからの退避を進めていたフランス大使館の車列が準軍事組織RSF=即応支援部隊の銃撃を受け、1人がけがをし、退避活動が中止されたと発表しました。

これに対してRSFも23日、SNSで声明を出し、フランスの外交官などが退避中に軍用機から攻撃を受け、フランス人1人がけがをしたとしたうえで、攻撃はスーダン軍によるものだと主張しています。

これについてフランス政府は、今のところコメントしていません。
アメリカ政府は、スーダンの首都ハルツームにあるアメリカ大使館から外交官といった政府職員全員とその家族などを現地時間の23日、国外に退避させたと発表しました。

アメリカ国防総省や国務省の高官によりますと、退避にあたっては輸送ヘリコプター3機を含むアメリカ軍の航空機がジブチからエチオピアを経由してハルツームに入ったということです。

退避した人の中には、アメリカ人以外も少数含まれているということで、退避した人数は100人を下回るとしています。
バイデン大統領は声明を発表し、ジブチとエチオピア、それにサウジアラビアが今回の退避に協力したとして謝意を表しました。

一方、スーダン軍の傘下にある準軍事組織RSF=即応支援部隊が「アメリカ軍と退避の調整を行った」とツイッターに投稿したことについてアメリカ国務省の高官は「事実ではない」と否定しました。

また、国務省は安全上の重大なリスクがあるとしてハルツームにある大使館の業務を一時的に停止したことを明らかにしました。

スーダンに滞在する民間のアメリカ国民については、政府が退避させることは当面予定していないということです。

“スーダン首都の米大使館から職員や家族を国外退避” 米報道

アメリカの有力紙ワシントン・ポストなど複数のメディアは、アメリカ政府がスーダンの首都ハルツームにあるアメリカ大使館から職員やその家族を現地時間の23日、国外に退避させたと伝えました。

AP通信は、安全上の理由からアメリカが大使館の業務を当面停止したと伝えていて、退避の対象となったのは70人ほどとみられるとしています。

サウジアラビア外務省 自国民や外国籍の約150人を国外退避と発表

サウジアラビア外務省は22日、軍とその傘下にある準軍事組織との間で戦闘が続くアフリカのスーダンから、自国民や外国籍の人、およそ150人を国外退避させたと発表しました。

サウジアラビア外務省は22日、SNSで「サウジアラビア海軍主導で自国民91人と、外国籍の66人をスーダンから退避させた」と投稿しました。

国外退避させた外国籍は、クウェートやカタールなどのアラブ諸国に加え、カナダやフィリピンなど12か国にのぼるということです。

アラブメディアによりますと、サウジアラビア政府は戦闘が続くスーダンの首都ハルツームから自国民などを陸路で、北東部におよそ700キロ離れたポートスーダンの港まで移動させた上、サウジアラビア海軍の艦船など5隻で、およそ150人をサウジアラビア西部のジッダに退避させたと伝えています。

トルコ外務省 “陸路でトルコ国民退避”発表

トルコ外務省は、23日に陸路でスーダンに滞在するトルコ国民を退避させると発表しました。

退避の計画には、トルコ当局に支援を求めた第3国の人も含まれるとしていますが、退避する人数などは明らかにしていません。

イギリス スナク首相 “外交官と家族 退避を完了”

イギリスのスナク首相は23日、ツイッターに投稿し、「イギリス軍は、イギリスの外交官とその家族をスーダンから退避させる、複雑で迅速な作戦を完了した」と明らかにしました。

そのうえで「われわれはスーダンでの流血を終わらせ、国内に残るイギリス国民の安全を確保するため、あらゆる手を尽くしている。民間人が紛争地帯を離れられるようにするため、当事者たちには武器を置きただちに人道的な停戦を実行するよう求める」と呼びかけました。

フランス政府 “フランス国民や外交官の退避” 発表

フランス政府は23日、スーダンに滞在するフランス国民や外交官の退避を始めたと発表しました。

発表によりますと、今回の退避は、他のEU=ヨーロッパ連合の国や同盟国と連携して行っていて、退避の対象にはこうした国の国民や外交官も含まれているとしていますが、詳細は明らかにしていません。

スーダン国内には数百人規模のフランス国民が滞在していて、フランスのメディアによりますと、政府は空軍の輸送機少なくとも3機をスーダンの周辺国のジブチに派遣し、待機させていたということです。

ドイツ国防省 “国民の退避作戦が進行中だ”

ドイツ国防省は23日、ツイッターに「ドイツ国民の退避作戦が進行中だ」と投稿し、スーダンから国民を退避させる作戦を進めていることを明らかにしました。国防省は、ドイツ軍の兵士が輸送機に乗り込む写真を掲載する一方、退避の詳しい進捗状況などには触れていません。

ドイツ政府によりますと、スーダンに滞在するドイツ国民は150人以上いるとみられ、国防省は「われわれの目的は可能なかぎり多くの国民を危険な状況のスーダンから救出することだ」としたうえで「できる範囲内でEUやほかの国民も連れて行く」と投稿しています。

オランダ外務省 “オランダ含む複数国による退避作戦進行中”

スーダンからの自国民の退避をめぐって、オランダの外務省は23日、日本時間の午後5時前にツイッターに投稿し、オランダを含む複数の国による退避作戦が進行中だと明らかにしました。

経路など具体的な情報は明らかにしていません。

オランダ政府は130人を超える自国民がスーダンに滞在しているとして、退避に向け輸送機や医療チームを中東のヨルダンで待機させていました。

中国外務省 “現地には1500人余の中国同胞 安全を守る”

国営の中国中央テレビは23日、中国外務省の領事局長の話として戦闘が続くアフリカのスーダンに「1500人余りの中国同胞がいる」と伝え、現地の中国人などは1500人規模に上るとしています。

また、中国中央テレビによりますと、習近平国家主席がスーダンに滞在している中国の国民と団体の安全を守るよう重要指示を出したということで、中国外務省は現地にいる中国人やスーダン側の関係者などと緊密に連絡を取りあらゆる手段を講じて安全を守るとしています。