陸自ヘリ事故 後任の第8師団長が着任「体制立て直しに全力」

陸上自衛隊のヘリコプターが沖縄県の宮古島の周辺で消息を絶った事故で、亡くなった第8師団の当時の師団長、坂本雄一陸将の後任として、青木伸一陸将が着任し、「体制の立て直しに全力で臨みたい」と抱負を語りました。

今月6日、陸上自衛隊のヘリコプターが宮古島の周辺で消息を絶った事故では、当時の第8師団長の坂本雄一陸将(55)など乗っていた隊員10人が行方不明となり、21日、これまでに死亡が確認されている5人のうち1人の身元が坂本陸将と確認されました。

熊本市北区の陸上自衛隊北熊本駐屯地では22日、坂本陸将の後任の第8師団長に21日付で着任した青木伸一陸将の着任式が行われました。

青木師団長は宮崎県出身の57歳。
防衛大学を卒業後、昭和63年に陸上自衛隊に入隊し、西部方面総監部の幕僚副長や第11旅団長などを歴任しました。

着任式で、青木師団長は「坂本陸将を含む5人が亡くなったことは、痛恨の極みだ」と述べたうえで、「安全保障環境は一瞬たりとも気が抜けない状況で、激甚化する災害への対応など陸上自衛隊の役割は大きくなっている。あらゆる任務を柔軟に遂行してほしい」と訓示しました。

着任式のあとの記者会見で青木師団長は、坂本陸将について「極めて実直なまじめな人で責任感が強く、物事をしっかりと前に進めていく、すばらしい自衛官だった」と振り返りました。

そのうえで「体制の立て直しに全力で臨み、坂本陸将の志を引き継いで頑張りたい」と抱負を語りました。