米政府の機密文書流出“韓国政府内の通信傍受か” 米有力紙

ロシアによるウクライナ侵攻をめぐるアメリカ政府の機密文書が流出したとされる問題で、有力紙ニューヨーク・タイムズは、流出した中にはアメリカが同盟国、韓国の政府内の通信を傍受していたことを示唆する文書も含まれていたと、伝えました。

ニューヨーク・タイムズは先週、バイデン政権の複数の高官の話として、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐるアメリカ政府の機密文書が流出し、SNS上で拡散していると伝えました。

これについて、ニューヨーク・タイムズは9日までに、流出した機密文書の中には、アメリカが同盟国、韓国の政府内の通信を傍受していたことを示唆する文書も含まれていたと、新たに報じました。

韓国政府はウクライナへの支援にあたる一方で、殺傷能力のある武器は供与しない立場をとっています。

ニューヨーク・タイムズによりますと、アメリカ政府は韓国の前の国家安保室長ら政府高官のやりとりなどを傍受し、韓国側がバイデン大統領からウクライナに砲弾を提供するよう直接要請されるのを懸念していたことを、把握していたということです。

韓国のユン・ソンニョル大統領は、今月下旬アメリカを訪れてバイデン大統領と首脳会談を行うことになっていますが、今回の報道について韓国大統領府の関係者は9日、記者団に対して「アメリカ側と必要な協議を行う予定だ」と述べるにとどまっています。