【詳細】自衛隊ヘリ 直前の10分間 管制官との交信内容明らかに

6日、陸上自衛隊のヘリコプターが沖縄県の宮古島の周辺で消息を絶った事故では、乗っていた第8師団長など10人がいまも行方不明となっていて捜索が続けられています。

離陸から消息を絶つまでの10分間に何があったのか。

管制官との交信の具体的な内容などが徐々にわかってきました。

午後3時46分離陸「海岸線を飛行」

陸上自衛隊によりますと、ヘリコプターは航空自衛隊宮古島分屯基地を6日の午後3時46分に離陸。

空港の管制官と複数回無線でやり取りをしていました。

関係者によりますと、離陸前に「離陸します」「離陸していいですか」と宮古島の空港の管制官と交信したあと、「離陸しました」と連絡し、「海岸線を飛行します」と伝えていました。

陸上自衛隊が公表した航跡図からも、ヘリコプターが島の中央部にある基地を離陸したあとほぼ真北へ進み、海上に出るあたりで進路を北西に変え、海岸線に沿うようにして飛行したことがわかります。

宮古島の管制圏を出て飛行 その後下地島の管制圏へ

航跡図では、海岸線を飛行する途中で空港から半径およそ9キロの範囲に設定されている宮古島の管制圏を出たとみられています。

その後、ヘリコプターは宮古島の北にある池間島の周囲を反時計回りに周回し、南西の方向に向かっています。

管制官とのやり取りでは、宮古島の管制圏を出る際にも「いま出ます」と伝え、管制官は「周波数を変えてください」と伝えていたということです。

消息絶つ2分前に最後のやり取り

そして、午後3時54分ごろには隣接する下地島の空港の管制官から「下地島の管制圏に入ったら下地島の周波数で連絡ください」と伝えられると「了解」と応じました。

管制官との交信はこれが最後となりました。

その2分後、航跡図では進路をほぼ真南に変えたあとの午後3時56分に航跡が消えました。

目視で飛行 当時の気象状況は

陸上自衛隊によりますと、消息を絶ったヘリコプターは宮古島周辺の地形を確認するため目視による飛行を行っていたということです。

当時の気象状況は、風速7メートルの南よりの風が吹き、視界は10キロ以上、雲の高さはおよそ600メートルで、飛行する上で特に問題はなかったということです。

防衛省関係者によりますと、地形を確認するためにヘリコプターが飛行する場合の高度は、300メートルから500メートル程度が一般的だということです。

機体は先月の点検で「異常なし」

陸上自衛隊によりますと、消息を絶ったヘリコプターは1999年2月に製造され、これまでの飛行時間はおよそ2600時間だったということです。

この機体は、50時間飛行するたびにエンジンや部品の状態のほか、オイル漏れの有無などを確認する「特別点検」を先月20日から28日まで実施し、点検後の試験飛行を行った際は異常はなかったということです。

2分間で何らかのトラブルか? 自衛隊が調査

管制官との交信内容からは異常を知らせる連絡は確認されていないということで、陸上自衛隊は最後の交信のあとの2分間で何らかのトラブルが起きた可能性があるとみて、調査を進めています。